はじめに
半腱様筋は太ももの裏側にあるハムストリングを構成する筋肉の一つです。大腿二頭筋や半膜様筋とともに、膝の屈曲や股関節の伸展に大きく関わっています。姿勢の維持や歩行・ランニングなど日常動作にも欠かせない筋肉ですが、硬くなると膝や腰に不調を引き起こすことがあります。
起始・停止・作用・神経支配
- 起始
坐骨結節 - 停止
脛骨粗面の内側（鵞足部） - 作用
・膝関節の屈曲
・股関節の伸展
・膝関節の内旋 - 神経支配
坐骨神経（脛骨神経）
硬くなると出やすい症状
- 太ももの裏の張りやこわばり
- 膝の内側の違和感や痛み
- 骨盤の動きが制限されることによる腰痛
- 歩行やランニング時のストライド低下
- 膝の安定性が低下してケガしやすくなる
日常生活への影響
半腱様筋が硬くなると、膝を曲げ伸ばしする動作がスムーズにいかず、階段の昇降や椅子からの立ち上がりで負担を感じやすくなります。また、股関節を後ろに伸ばす力も弱まり、歩幅が狭くなることで腰や骨盤周囲の筋肉に負担がかかります。
さらに、同じハムストリングスである 半膜様筋 や 大腿二頭筋 と連動して働くため、これらの筋肉の緊張とも関連します。バランスよくケアすることが、膝や腰の不調を防ぐポイントです。
効果的なストレッチ方法
床に座り、片足を伸ばして反対の足を曲げ、足裏を太ももの内側につけます。伸ばした足のつま先を天井に向けたまま背筋を伸ばし、体を前に倒していきましょう。太ももの裏側から膝裏にかけて伸びを感じたところで20〜30秒キープします。呼吸を止めずにリラックスしながら行うことが大切です。
まとめ
半腱様筋は膝や股関節の動きを支える大切な筋肉であり、歩行や姿勢の安定にも深く関わっています。硬くなると膝痛や腰痛の原因になるため、日頃からストレッチを取り入れて柔軟性を保ち、バランスよくケアしていくことが重要です。
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