【虫様筋】足の指をしなやかに動かす筋肉|バランスと安定を支える縁の下の力持ち

足の指を動かす虫様筋の解説イラスト 基礎知識
虫様筋の位置と働きの図解

はじめに

虫様筋は、足の裏の深部にある細長い筋肉群で、第1〜第4趾(親指を除く4本の指)を伸ばしたり曲げたりする微細な動きをコントロールします。
小さな筋肉ながら、歩行時のバランス制御や足のアーチ維持に大きく貢献しており、足指の動きのしなやかさを生み出す重要な存在です。
硬くなると足の指が動かしにくくなり、疲労やバランス低下、足裏の違和感を引き起こします。

起始・停止・作用・神経支配

  • 起始:長趾屈筋の腱
  • 停止:第2〜第5趾の指背腱膜(長趾伸筋の腱)
  • 作用:第2〜第5趾の基節関節を屈曲、中節・末節関節を伸展
  • 神経支配:内側・外側足底神経(脛骨神経の枝)

硬くなると起こる症状

  • 足の指が動かしにくい、力が入りにくい
  • 歩行時に足裏が疲れやすい
  • 足趾の変形(浮き指・ハンマートゥ)
  • アーチが崩れやすくなる
  • 足の甲や足裏のだるさ・違和感

日常生活への影響

虫様筋は、足の指で地面をつかむときに微妙な力加減を調整してくれる筋肉です。
この筋肉が硬くなると、足指の可動性が失われ、地面をしっかりとつかめなくなります。その結果、短趾屈筋(関連記事:「短趾屈筋の解剖学」)や短母趾屈筋(関連記事:「短母趾屈筋の解剖学」)など他の足底筋が過剰に働き、足の疲労や偏平足を引き起こすことがあります。
また、足の安定性が崩れることで、ふくらはぎ(下腿三頭筋)(関連記事:「下腿三頭筋の解剖学」)や後脛骨筋(関連記事:「後脛骨筋の解剖学」)への負担が増し、膝痛腰痛(関連記事:「腰痛に関わる筋肉と原因」)に発展することもあります。

効果的なストレッチ方法

  1. 椅子に座り、足を床につけたまま、足指をゆっくりと上下に動かします。
  2. 指の付け根を意識して、曲げる・伸ばすをゆっくり繰り返します。
  3. 10回×3セットを目安に行います。
  4. さらに、足指を1本ずつ軽く引っ張ったり回したりすることで、虫様筋周囲の柔軟性が高まります。

また、タオルギャザー運動(タオルを足指でたぐり寄せる)や裸足でのバランス練習も、虫様筋を自然に使う効果的な方法です。

👉その他のストレッチはInstagramをご覧ください。

まとめ

虫様筋は、足の指の細かな動きを支え、足裏全体のバランスを保つ重要な筋肉です。
小さな筋肉ですが、硬くなると足裏の疲労や指の動かしづらさ、アーチ崩れの原因になります。
足の指を動かすエクササイズやストレッチを習慣にして、しなやかで安定した足を保ちましょう。
→(関連記事:「足のむくみの原因となる筋肉」)

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