はじめに
梨状筋は、お尻の深い部分にある小さな筋肉で、股関節の安定と脚の回旋に大きな役割を持っています。座りっぱなしや長時間の運動で緊張しやすく、坐骨神経痛の原因にもなる重要な筋肉です。腰やお尻、足のしびれの根本に関わることもあるため、正しい理解とケアが必要です。
起始・停止・作用・神経支配
- 起始：仙骨前面（第2〜第4仙椎の前面）
- 停止：大腿骨大転子上縁
- 作用：股関節の外旋、股関節伸展時の外転補助
- 神経支配：梨状筋神経（仙骨神経叢由来 L5〜S2）
緊張すると出やすい症状
- お尻の奥の強い張りや痛み
- 坐骨神経を圧迫することによる足のしびれや放散痛
- 股関節の動かしにくさ（特に外旋動作）
- 長時間座ると悪化するお尻や太ももの痛み
日常生活への影響
梨状筋が硬くなると、歩行や立ち上がりの際に股関節がスムーズに動かなくなります。特に長時間のデスクワークや車の運転では、坐骨神経が圧迫されやすくなり、太ももからふくらはぎにかけてのしびれや鈍痛を感じることがあります。運動をしている方では、走る・ジャンプする動作でパフォーマンスが低下し、慢性的な腰痛や股関節痛の原因にもつながります。
効果的なストレッチ方法
梨状筋を緩めるには、股関節を大きく動かすストレッチが効果的です。
- 床に仰向けになり、片方の足首を反対側の太ももに乗せる（4の字の形）。
- 両手で反対側の太ももを抱え、胸に引き寄せる。
- お尻の奥に伸び感を感じたところで20〜30秒キープ。
- ゆっくり戻し、左右交互に行う。
無理に引っ張らず、呼吸を止めないことがポイントです。デスクワークの合間や運動後に行うと効果的です。
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まとめ
梨状筋は小さな筋肉ですが、坐骨神経痛や股関節の不調に大きく関わる重要な部位です。放置すると慢性的な腰痛やしびれにつながることもあるため、日常的にストレッチやセルフケアを取り入れることが大切です。
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