はじめに
小趾外転筋は、足の裏の外側にある筋肉で、小指を外側に開く動きを担当します。
この筋肉は、足の外側アーチを支え、歩行時の安定やバランス維持に欠かせません。
長時間の立ち仕事や、足の外側に体重がかかる歩き方を続けると、小趾外転筋が硬くなりやすく、足裏やかかとの痛み、姿勢の乱れにつながることもあります。
起始・停止・作用・神経支配
- 起始：踵骨外側突起、足底腱膜
- 停止：小趾基節骨底および第5中足骨粗面
- 作用：小趾の外転・屈曲、足の外側アーチの支持
- 神経支配：外側足底神経（脛骨神経の枝）
硬くなると起こる症状
- 小指の付け根や足裏外側の痛み
- 小指が内側に傾く（外反小趾）
- 足の外側にだるさや張りを感じる
- かかとや足裏外側の違和感
- 長時間歩くと足の外側が疲れる
日常生活への影響
小趾外転筋が硬くなると、足の外側アーチが崩れ、体重が外側に偏りやすくなります。
これにより、短腓骨筋（関連記事：「短腓骨筋の解剖学」）や長腓骨筋（関連記事：「長腓骨筋の解剖学」）などの外側筋群に負担がかかり、足のむくみ（関連記事：「足のむくみに関わる筋肉とケア」）や膝の痛みにつながることもあります。
また、足裏のバランスが崩れることで腰痛（関連記事：「腰痛に関わる筋肉と原因」）や姿勢の歪み（関連記事：「さまざまな負担のかかる姿勢」）を引き起こすことも少なくありません。
効果的なストレッチ方法
- 椅子に座り、片足を反対の膝の上に乗せます。
- 小指を外側に軽く開くようにしながら、足の外側の筋肉を意識します。
- 10〜15秒キープし、ゆっくり戻します。これを3セット行います。
- さらに、ゴルフボールを足裏の外側で転がす「足底リリース」も効果的です。
また、タオルギャザー運動（足の指でタオルをたぐり寄せる）や、裸足でのバランス練習も小趾外転筋の活性化に役立ちます。
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まとめ
小趾外転筋は足の外側のバランスを支え、歩行の安定性に大きく関わる筋肉です。
硬くなると外反小趾や足裏外側の痛みを引き起こすため、日頃からストレッチや足底リリースでケアすることが大切です。
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