はじめに
季節の変わり目や寒暖差が激しくなる時期は、「ギックリ腰(急性腰痛)」が増える季節です。気温差による筋肉のこわばりや血流低下、疲労の蓄積などが原因で、突然腰に激痛が走ることがあります。
普段の生活での姿勢や、筋肉のバランスも大きく関係しています。
主な原因・関係する筋肉
ギックリ腰の原因は単に「重い物を持ったから」ではありません。
次のような筋肉の緊張やアンバランスが関与します。
- 腰方形筋(ようほうけいきん):腰の奥で骨盤と肋骨をつなぐ筋肉。片側の緊張で腰のねじれを生む。
- 大殿筋・中殿筋:股関節の安定に関与し、衝撃吸収が低下すると腰に負担。
- 腸腰筋(大腰筋+腸骨筋):姿勢維持の中心筋。冷えや座りすぎで硬くなりやすい。
- 脊柱起立筋群:背骨を支える筋群。疲労が蓄積しやすく、急な動きで損傷しやすい。
ギックリ腰の主な症状
- 腰を動かすと激痛が走る
- 前かがみや起き上がりができない
- 腰が固まったように動かせない
- 冷えると痛みが強くなる
- 腰からお尻にかけて張りが出る
日常生活への影響
ギックリ腰になると、日常のあらゆる動作が制限されます。立ち上がる、靴を履く、顔を洗うなどの基本的な動作が困難になり、仕事や家事にも支障をきたします。
また、慢性的な腰痛を抱えている方や、足のむくみ(関連記事:「足のむくみに関わる筋肉とケア」・下腿三頭筋(関連記事:「下腿三頭筋の解剖学」)の疲労などで血流が悪くなっている方は、発症リスクが高まります。
さらに、太ももの筋肉であるハムストリング(関連記事:「ハムストリングの解剖学」)や大腿四頭筋(関連記事:「大腿四頭筋の解剖学」)が硬くなると、骨盤の動きが制限され、腰に過剰な負担がかかります。特に長時間の座り姿勢や立ち仕事では、これらの筋肉の緊張が腰の痛みを悪化させる大きな原因になります。
冷えやストレスによって自律神経のバランスが崩れると、筋肉がさらにこわばりやすくなり、ギックリ腰の再発にもつながります。
セルフケア・効果的なストレッチ方法
急性期(痛みが強い時期)は無理に動かさないことも大切です。
痛みが落ち着いてきたら、以下のようなストレッチで再発予防を行いましょう。
- 腸腰筋ストレッチ(関連記事:「腸腰筋の解剖学」)
片膝立ちの姿勢で、後ろ足の股関節を前に突き出すように伸ばします。腰を反らさず、前方へスライドする意識で30秒キープ。左右交互に行いましょう。 - 大殿筋ストレッチ(関連記事:「大殿筋の解剖学」
仰向けで片膝を抱え込み、胸に引き寄せるようにして30秒キープ。お尻の奥が伸びていればOKです。 - 腰方形筋ストレッチ(関連記事:「腰方形筋の解剖学」)
椅子に座ったまま体を横に倒し、脇腹~腰にかけての伸びを感じます。呼吸を止めずにゆっくりと行いましょう。 - 脊柱起立筋ストレッチ(関連記事:「脊柱起立筋の解剖学」)
仰向けで両膝を胸に引き寄せ、背中を丸めるようにして30秒キープします。腰から背中にかけての筋肉をじんわり伸ばすイメージで行いましょう。
座った姿勢でも、両腕を前に伸ばしながら背中を丸めるようにして行うと効果的です。
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まとめ
ギックリ腰は、「ある日突然」ではなく、日頃の姿勢や筋肉の硬さ、冷え、疲労の積み重ねによって引き起こされます。
特にこれからの季節は、気温の変化が激しく、筋肉もこわばりやすい時期(関連記事:「季節の変わり目に起こる身体への負担」)。定期的なストレッチと、姿勢改善(関連記事:「さまざまな姿勢による身体への負担」)・自律神経のケア(関連記事:「自律神経とは?」)が再発防止のカギになります。
腰まわりや太ももの筋肉を柔軟に保ち、痛みを予防して快適な日常を過ごしましょう。
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